登場人物名 十津川 省三(トツガワ ショウゾウ)
所属 警視庁捜査一課 警部
出身地 東京都 年齢 (永遠の)40歳
特徴・追記・その他 既婚 中肉中背  ミーコというシャム猫を飼っている。 へービースモーカーでセブンスターを吸っている。
演じた俳優 三橋達也(1979年~1999年)
夏木勲(1981年)
宝田明(1982年)
若林豪(1983~1984年)
天知茂(1984年)
石立鉄男(1986年)
小野寺昭(1987~1989年)
高橋英樹(1990~1991年、2001年~)
渡瀬恒彦(1992~)
高島忠夫(1995年)
萩原健一(2003年)
神田正輝(2003~2004年)
高嶋政伸(2009年~)
言わずと知れた西村京太郎氏が生み出した名探偵が十津川警部である。

2011年現在、西村京太郎氏が書いている作品のほとんどは、十津川警部シリーズであり、尚且つ鉄道や旅での事件を取り上げたものがほとんどである。
十津川警部初登場は「赤い帆船」(1973年)で、当時の階級は警部補、年齢は30歳であった。

「赤い帆船」以降は設定がしばらくあやふやである。

・日本ダービー殺人事件(1974年) 36歳 警部
・消えたタンカー(1975年) 37歳 警部補
・消えた乗組員(1976年) 37歳 警部
・発信人は死者(1977年) 37歳 警部
・寝台特急殺人事件(1978年) 40歳 警部

尚、今でこそ十津川警部=鉄道事件、というイメージが強いが、十津川警部はあくまでも警視庁捜査一課所属であり、鉄道警察ではない。
しかしながら、東京都内の事件に関わらず全国の事件を扱い、全国を飛び回っている。
その流れの最もな例が下記のとおりである。


1.地方で殺人事件が起きる
2.被害者の身元が東京のため警視庁に問い合わせ
3.十津川班が担当する
4.刑事が現地に飛ぶ
4.そのまま事件にのめり込む


といった具合である。

十津川警部が主に鉄道関連の事件を扱うようになったのは「寝台特急殺人事件」からであるが、それ以前では、海洋物の事件を担当していた。
大体その頃から年齢が40歳と固定されるようになったが、それ以前は、30代後半辺りの年齢を設定されていた。
また、風邪をひきやすい体質らしく、特に初期の頃は鼻をグズグズ言わせて、ハンカチで鼻をかみながら登場していた。

「夜間飛行殺人事件」で5歳年下の西山直子と結婚するが、独身時代の十津川は、毎回本多課長にお見合いを勧められるがうまくかわしている描写が多かった。
お見合いが実現しても、「事件が起きた」と嘘の電話を亀井刑事にさせ、その場から退散するぐらいまでお見合い(女性?)が苦手なようであった。

それ以降は設定がほぼ固定されていて、十津川警部やその周りの刑事たちも歳をとらなくなり、現在も元気に警視庁捜査一課エースとして現役で活躍している。

十津川警部シリーズのドラマ化は、「寝台特急殺人事件」刊行後の1979年から始まっているが、現在でも留まることなくドラマ化が継続している。

西村京太郎氏によると、出版社からは"鉄道&十津川警部"の小説しか書かしてもらえないらしい。それ以外の作品も書きたいのだが、断られるという。
それだけ十津川警部シリーズは売れる、ということなのだろうが、それもあってか近年は小説のタイトルに「十津川警部」と入る作品が多い。

「十津川警部 鹿島臨海鉄道殺人ルート」(2010年)
「十津川警部 赤と白のメロディ」(2011年)
「十津川警部 京都から愛をこめて」(2011年)
「十津川警部 飯田線・愛と死の旋律」(2011年)
「十津川警部 箱根バイパスの罠」(2011年)
「十津川警部 西武新宿線の死角」(2012年)

など。別に「十津川警部」と入れなくても、そのままでタイトルが完成しそうなのに無理やり入れている感じがある。
きっと「十津川警部」シリーズとアピールするだけで売れ行きが変わってくるのだろう。
近年においても「十津川警部」ブランドは衰退することなくさらに勢いを増しているといえる。